【法要は何のために行うのか？】法要をしてよかったと思うこと｜アルファ終活サービスvol.082

七回忌法要を終えて

個人的な話になりますが、先日父の七回忌法要をすませました。

緊急事態宣言があけたばかりの天気の良い日曜日。
青空の下で、墓前にて法要を行いました。
親族が久しぶりに集まる機会になった父の七回忌。
母、伯父、子供夫婦と孫達。
総勢20人で集まる法要となりました。
この七回忌、私たちにとってとても良い時間となりました。

「法要ってする意味あるの？」「やらないといけないの？」と考えるかたもいらっしゃるかもしれません。

法要をするかしないかは最終的にご家族の判断によるものです。
故人を偲ぶ気持ちがあれば法要をしなくともよいと思えばそれもひとつの供養のあり方なのだろうと思います。

今回、私自身は法要をして良かったと思えました。
ですから、法要をしてよかったと思えたことをお伝えしてみます。

故人の思い出を語り合い心が癒される

七回忌は故人の逝去から満6年経った命日に行う法要です。
宗旨の僧侶をお呼びしてご読経とお焼香で供養をします。
準備するものはお供えと供花、僧侶へのお布施を用意します。
法要後は故人を思い返し偲ぶ時間として会食をすることもあります。

今回の七回忌は緊急事態宣言があけてすぐということもあり、会食はしませんでした。
ですが、せっかく久しぶりに集まった親族同士、換気の良い屋内でマスクをしてしばしの会話を楽しむ時間。

6年経つと思い出も少しずつ色あせていくもので、忘れてしまっていた思い出もありました。
また、それぞれに当時の思い出話を語って「そんなこともあったね」と笑えることも増えてきました。
6年はあっという間でした。
悲しい気持ちは以前より和らいできました。
いまだに変わらない後悔もあります。
こうした気持ちも少しずつ薄まっていくのでしょうか。

父を亡くしてからこれまでの時間を過ごして、悲しみは時間が癒してくれることも実感しています。

喪失感、悲しみを和らげ、生き方を見つめ直す

家族や親族、身近な人の死は、深い喪失感と悲しみを経験します。
そして、自分自身の命についても、もしも明日、もしも我が身がと命の終わりが眼前に迫りくるように感じられることさえあります。


ご読経いただいたご住職のお言葉です。

七回忌を執り行って、改めて父親の命、人生を思い返すことができました。
母親には父親との出会いや今までの出来事を聴く時間ももてました。
そして今、母のエンディングノートをつくる手伝いもしています。



私がインタビュアーで母がゲスト。
親子の会話がとても楽しく、親子だけど大人同士、以前よりも良い関係になっているように感じます。

父と母の出会いの物語を聴くことも楽しい。
父が生きていたらそんな思い出も恥ずかしくて話してもらえないかもしれません。

素直に父のことを思い返せるのも、もう会えないからかもしれません。
死は元に戻すことのできないもの。
誰も死にあらがうことはできない何よりも強い存在。
死はすべてを受け入れて無に帰してくれる優しい存在。

だから死に対しては素直になるしかないのかもしれません。

肉親の死を見つめ直すことで、私たちの誰もが死に向かっていきていることを再認識しました。

死に向かって生きるとは、悲しいとかネガティヴなものではないと思います。
「つらいときはいつか終わりが来るから乗り越えよう」「楽しいときは今この瞬間を大切に思いきり楽しもう」
法要をしたことで、今を懸命に生きようという思いをあらたにしました。


そんなことを与えてくれた七回忌法要。
私は法要をしてよかったと思っています。
親族との関係を深める時間になり、今を大切に生きようと思える機会になりました。

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