株式会社便利屋アルファ 角田

尊い命を守るために

(2018年12月14日17:20加筆)
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判決は被告人両名ともに懲役6年の実刑判決でした。
自分では何もできない小さな子供は誰に頼って生きるのか。
当然ながら親です。
両親に育児放棄され、誰にもすがることのできなかった晴くん。
晴くんの命の意味をもう一度大人たちが真剣に考えていかなければいけないと思います。
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2017年10月に桶川市で起きた当時1歳児だった晴(はると)くんの衰弱死事件。
両親のネグレクトにより、1歳1ヶ月という幼い命が奪われてしまった事件。
そしてこの事件裁判の判決が、本日言い渡されます。

あおり運転の裁判が注目を集めているので、この事件がニュースで取り上げられる機会は多くありません。
けれど虐待防止への関心がもっと高まって、今まさに虐待被害に遭っている尊い命が守られる社会になっていくことを願うものとして、今回はこれをテーマにとりあげます。

今回、すべての裁判を傍聴してきました。
裁判では証拠として現場の画像がモニターに映し出されます。
裁判の中であきらかになっていく生活環境。
かなり劣悪な環境であることが、証言や画像でうかがい知ることができました。

捨てられていないゴミ袋の山。
ウジが湧いていたと証言されたダイニング。
子供の排泄物で汚れてしまったのであろう畳や壁。

被告人である夫婦二人の証言によると
「10月9日午前1:00にミルクを飲ませ半分も飲めず吐いてしまった。」
「10月9日午後22:00に冷たくなっている晴くんに気づいた。」
死亡推定時刻は10月9日の午後2:00頃。
亡くなっている晴くんを発見したのは、夫婦が最後にミルクを与えてからなんと21時間後のことでした。

部屋の一番奥で晴くんは誰にも看取られることもなく息を引き取りました。
21時間もの時間、子供の世話をしないという異常な状況に愕然とします。

夫婦は日常的に晴くんに気を配ることなく放置していた。
夫は自宅で出会い系サイトやゲームなどに没頭し、妻は自宅を離れ実家でネットゲーム。
亡くなった当日、父親が同じ家にいるにもかかわらず世話をすることもなく。無関心。

晴くんは、こんな残酷な状況で息絶えてしまったのかと思うと心が痛むばかりです。
命が無事だった長男次男についても同じ環境で育てられていたのですから、強い憤りを覚える方も多いでしょう。

この事件の全容を傍聴して、子供に対するネグレクト(育児放棄)と同時に自分が本来やるべき家事をネグレクト(放棄)していた実情がわかります。
ゴミを捨てない
洗濯をしない
掃除をしない
そして子供の世話をしない

夫婦たち自身が当たり前の家事をやらずに好きなことに没頭していた環境。
子供達は身勝手な夫婦に巻き込まれた犠牲者。

自分の身の回りのことをきちんとできなければ、子育てができないかと言えばそんなこともないはず。
子育てに追われ家事をまともにできないことでイライラする親もたくさんいます。
自分のやりたいことを我慢しても、子供だけはなんとか無事に育てようと必死で頑張るお母さんお父さんはたくさんいます。
自分自身が加害者にならないように、自制心をもって子育てをしている人もたくさんいることでしょう。

ネグレクトは長い時間をかけて拷問のように苦しみを積み重ねていくぶん、暴力による虐待よりもタチが悪いという見方もあります。

こういった虐待をなくすために、晴くんの命を無駄にしないために、もっと議論が活発になり命を守る対策が進んでいくことを望んでいます。



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