【遺品整理士が解説】【遺品整理は自分でできる？】遺品整理の方法と注意点

1 遺品整理とは
2 遺品整理は自分でできる？
3 遺品整理を自分でするときの注意点とポイント
4 納得できる遺品整理のために
5 便利屋アルファがお困りごと解決します

遺品整理とは

遺品整理とは、相続税の申告ために、故人の自宅にある財産や現金すべてを探す遺品整理と、相続後に遺品を残すもの、処分するものに仕分けをして処理をする遺品整理の２つがあります。

相続税の申告前に行う財産を整理するための遺品整理では、不用品の処分は行わず、通帳や現金などの財産に当たる遺品を探すことが多いでしょう。
その後に相続が済んで家の売却手続きを進める時には、不用品をすべて処分する遺品整理を行う必要があります。

遺品整理は貴重品探しから、不用品の処分まで全てを行う場合、その作業にかかる日数は早くて数日〜長い場合で数ヶ月間かかることもあります。

また終活ブームから、家族に遺品整理の負担をかけないために、生前整理をする人も増えてきています。貴重品の整理と保管場所を決めておくことや、家財を減らす片付けなどの生前整理が注目されています。

遺品整理は自分でできる？

超高齢化社会を背景に、遺品整理で出る不用品の処分や、貴重品の買取サービスへの需要が高まっています。
当社は遺品整理優良事業所に登録されていて、遺品整理士の認定を受けたスタッフが多数在籍しています。当社に寄せられる遺品整理の依頼件数も年々増加傾向にあります。

しかし、こうした遺品整理サービスを依頼するには、やはりそれなりの費用がかかります。
処分する物量によって見積もり費用も変動しますが、少ない場合でも数万円〜物が多い場合では数十万円の費用がかかることもあります。

故人の逝去後には葬祭費や埋葬費など、様々な費用をすでに支払っているはずです。

故人の預貯金や死亡保険金を、そうした費用に充てても足りない場合は、遺族の自己負担で費用をまかなわなければなりません。しかしそれにも限度があります。
遺品整理の見積もりを業者からとってみたものの、見積もり金額がかなり高額である場合などは、自分で遺品整理をすることを考える人もいるでしょう。

遺品整理はもちろん自分ですることも可能です。

遺品整理士として、数多くの遺品整理を手掛けてきた経験をもとに、遺品整理優良事業所の当社が、遺品整理を自分で行う時の準備や方法について解説いたします。

遺品整理を自分でするときの整理方法

遺品整理を自分で行うためには次のような準備が必要です。

【必要なもの】
仕分け用のポリ袋（そのままゴミに出せるもの）
手袋
マスク
ビニールひも（雑誌・紙類を縛る用）
段ボールとガムテープ（貴重品の分別用）
運搬用のトラック

【遺品整理の方法】
1.細かな家財雑貨類を自治体の分別ルールにしたがって分別する
2.貴重品類（現金・通帳・印鑑・貴金属・アクセサリー・書類・写真など）はその都度、分別用の段ボールに仕分けをしておく。（後でまとめて確認する方が効率が良いため）
3.リサイクルショップで売れそうなものは、わかるように目印をつけてまとめて置く
4.不用品をゴミ袋に詰めてゴミの日に出せるようにする
5.家具類はトラックで地元の処分場に自己搬入をするか、粗大ゴミ引き取りの予約をとる
6.冷蔵庫・テレビ・洗濯機・エアコンなどのリサイクル家電は、近くの業者もしくは指定受け入れ業者に持ち込みをして処理を依頼する
7.仏壇はお付き合いのあるお寺に供養をお願いする。もしくは、自分たちの判断で家具として処理をしてもよい
8.庭のブロックや鉢植え、金庫など自治体で処分が難しいものは、自治体に相談するか専門業者に相談して処理方法を依頼する
9.家の内外が空になったら掃除をする

以上が当社で実際に行っている遺品整理を例に自分でできる遺品整理の方法をまとめたものです。

遺品整理を自分でするときの注意点とポイント

次に遺品整理を自分でする際の注意点とポイントを３つご紹介いたします。

複数人で手分けして行う

例えば家一軒分の遺品整理を行う場合、プロでも丸1日以上かかることもあります。
ひとりで遺品整理をするのは、かなりの負担となります。遺族複数人で遺品整理をすることをおすすめします。

貴重品は意外な場所から見つかることも

現金は意外な場所から見つかることがあります。
これは私たちの経験からお伝えすることです。
食器棚の奥から現金。タンスの上から現金など、思いもよらない場所にへそくりのように現金が隠されていることがあります。
ゴミしかないと思い込んで仕分け作業をしてしまうと、誤って処分してしまうこともあります。仕分けは丁寧に行うようにしましょう。

価値の不明なものはすぐに処分しない

遺品のなかには、実は価値のあるものや価値が高くなっているものもあります。
売れないだろうと安易に処分してしまうと、後で気付いて残念な思いをすることもありえます。
もし気になる遺品や衣類、貴金属や食器などがあれば、メルカリなどのネットオークションサイトで、どのくらいの相場で売買されているかをチェックしてみましょう。
面倒だからと全部処分してしまうと、せっかく価値ある財産もゴミになってしまいます。

納得できる遺品整理のために

自分で遺品整理をしてみると、思った以上に時間も労力もかかるでしょう。
経験のない作業だからこそ時間がかかることは仕方ありません。
ですが、自分で遺品整理をすることで、費用面の負担や気持ちの納得感も違うので、結果として良かったと思う人も多くいます。

夏場の遺品整理はとくに体力的にも負担が大きいので、無理のない遺品整理を心がけてくださいね。
遺品整理は費用の負担が少ないほどよいと思うこともありますが、一番大切なことは、納得できる遺品整理をすることです。
自分で処理することが難しいものは業者に依頼するなど、頼るところは頼って、バランスをとっていきましょう。
故人が長年住んで使っていた大切な家、遺品だからこそ、納得できる遺品整理をしてくださいね。