ライター/角田真一

今回ご紹介するのは、便利屋アルファで働く私が出会ったある女性との終活の話です。出会いから別れまで私を頼りにしてくれたこと、そしてお客様のご依頼が便利屋としての私を成長させてくれたことへの感謝を綴ったエピソードです。

遺品整理で残ったタンス

■きっかけは不用品の片付け

私がそのお客様と初めてお会いしたのは、タンスの処分をご依頼くださったことがきっかけでした。80代だというその女性は、見沼区の分譲マンションにお一人で住んでいました。その女性のご依頼は不要になった大きなタンスの処分。数年前に亡くなったご主人の衣類を処分したので、家具を片付けて部屋を広くしたかったそうです。

便利屋アルファはおかげさまで、たくさんのお客様にご愛顧いただいていますが、ご依頼いただく内容の半数以上が、このような不用品処分です。実際、片付けをして部屋をキレイにすることはとても気持ちの良いことです。私自身も定期的に自宅を片付けていますが、これは精神衛生上とても良いことだと思っています。

■何度も訪問するうちに話題は『終活』へ

不用品処分と言っても、ご依頼によって処分する量にも大小あって、少ない量で何度もご依頼くださる方も多くいらっしゃいます。こういったお客様の半数以上が『終活』をなさっている方です(終活とは、人生の終わりのための活動のことで、人生の最期を迎えるにあたって必要な準備やそこに向けた人生の総括を意味します)。 

このお客様は私が何度もお伺いするうちに、私と打ち解けてくださり「終活をしているのよ」と教えてくれました。終活されている方たちはお元気な方ばかりです。私は、このお客様にも「なぜ終活をするのですか」と尋ねたことがあります。すると「終活をしておくと、もしもの時のことを心配せず、毎日が楽しめるようになるのよ」と教えてくれました。

■葬儀の事前相談と遺言書作成

お客様はもしもの時を考え、ご自分のご葬儀についても私にご相談くださいました。便利屋アルファは葬儀社様とも提携していますので、お客様の希望される葬儀内容・ご予算・場所等を伺ったうえで、おススメできる葬儀社様をご紹介することができます。葬儀の費用って実は思った以上に安く済ませることが出来るんです。 これは多くの葬儀社様を知っている便利屋アルファの強みだと思います。葬儀の質に関していえば、会社としての規模はあまり関係ないように思います。私の知る限り、規模の小さな葬儀社様は本当に親身に対応してくれるところが多いです。一件一件を大切に施工するためにあえて規模を小さくしている葬儀社様もありますからね。

また、お客様はご自分で遺言書を書いていました。私が訪問すると、いつも机に書きかけの遺言書が置いてあって、私が来るまでの間、書いて待っていたのだと思います。辞書が傍に置いてあったので、一字一句間違えないよう丁寧に書いている様子が伝わってきました。お客様は「終活の日」というのをご自分で決めて、片付け・遺言書作成などをコツコツと進めていました。あまりに熱心に終活されるので、「どこかお身体に悪いところがあるのですか?」と聞いたことがあります。「心臓が少しね」とお話ししてくださいました。

夏の暑い日に、一緒に高校野球の試合を見ながら片付けをしたことも良い思い出です。お客様は、高校球児を見ると元気が出るのだと話してくれました。職業は学校の先生だったそうです。丁寧に書く遺言書のことも高校球児が好きだという話も合点がいきました。

■葬儀社から連絡が入る

終活もひと段落して、私もお客様とお会いする機会が少なくなりました。お客様のお身体が心配だったのですが、ヘルパーさんを利用されていたので、心配はないだろうと連絡は控えていました。

お客様と疎遠になって1年ぐらい経ったある日、私の携帯電話が鳴りました。提携する葬儀社様からでした。さきほどお客様が亡くなり、これから斎場に運ばれるとの話でした。雨の降る日の午後2時頃でした。私は仕事を済ませ、急いで斎場に向かいました。病院から運ばれ、霊安室に安置されたお客様がいました。ご自宅で倒れているところをヘルパーさんが発見したそうです。

■お客様との別れ

私はその時その場で、お客様の息子様と初めてお会いしました。50代の息子様は私が挨拶させていただくと私のことをご存じで、私は少しだけ緊張が解けました。横たわるお客様の前でお焼香をすませ、息子様とほんの少しの間、お話ししました。

私は、お客様が終活していた時のご様子を私が覚えている限りお話ししました。こんな状況で私とお客様との話など「私が思い出に浸りたいだけじゃないか」と恥ずかしく思い返されます。後日、ご葬儀が無事に滞りなく済んだことをご葬儀社様から聞き安心しました。

■遺品整理をする

お客様のマンションに久しぶりに行くことが出来ました。遺品整理の日です。今、この部屋で一緒にいるのは斎場でお会いした息子様です。事前に亡くなったしまったお客様と打ち合わせをしていた通りに作業を済ませ、その時にお見積りした内容に追加して、清掃作業のサービスをさせていただきました。というのもお客様は生前、私にたくさんのご厚意をくださり、私はそのご厚恩をずっとお返しできずにいたからです。

この部屋は売却が決まっていて、間もなくその手続きも終わるというお話でした。

この部屋はベランダから見える富士山が自慢で、天気の良い日に訪問すると、景色が良くて気持ちよく作業していたことを思い出します。もっとマメに連絡していたら良かったなと今になって後悔します。

でも、私が訪問する日は「終活の日」だったので、私に会う日はお客様にとって寂しい日だったのかもしれません。最後に息子様から「ありがとうございます」と一言いただいた時、この時こそが私とお客様で進めてきた終活のゴールだったのだと思えました。今までのご依頼が私をどれだけ成長させてくれたのかと思うと、私は「こちらこそ、本当にありがとうございました」と亡きお客様に代わってこの場にいる息子様に深く一礼し、この部屋をあとにしました。

<今回の作業事例>
不用品処分、葬儀事前相談、遺品整理(2LDK)
作業人員および車両:(2LDKの遺品整理)2名2トントラック
作業時間:約5時間
作業料金:100,000円+消費税(清掃作業サービス)

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